若き天才デザイナーの栄光と没落『Zのアトリエ』
「栄光から転落していった若き天才ザック・ポーゼン
派手な生活に隠された彼の真実」
天才の誕生
ザック・ポーゼンは1980年に生まれ幼少期をマンハッタンのソーホー地区で育ちました。
彼は小さい頃から人形の衣装を着させたりすることなどが好きな少年でした。
幼少の頃から服に惹かれていたのですね。
中学では友達もできずに平凡に過ごしますが、セント・アンズという数々の著名アーティストを輩出した高校に通い、彼の人生は一変。
彼は様々な素材で服を製作して行き、時にはゴミ袋で服を製作しました。
やがて、有名な研究所で働けることになり、ますますファッションにのめり込んで行きました。
賞を受賞することや、ナオミ・キャンベルなどの著名人と親交があることなどのことがあり、彼はだんだんとメディアに注目され始めます。
そしてついに彼は母や妹とともに自身のブランド「ザック・ポーゼン」を設立しました。
それからも彼の天才さはますます話題になり、多くのセレブ達がザック・ポーゼンのドレスを着始め、アナ・ウィンターに「大物になる」と言われ地位を高めていきます。
のしかかる重圧
ザック・ポーゼンは自分のブランドのイメージを維持するため、とにかく派手に振る舞い、「ほかの新人デザイナーとは一緒にするな」などの大口を叩き始めます。
彼はそれからもコレクションの発表を成功させていき、春夏と秋冬だけのコレクション発表もプレフォール発表したりなど回数を増やしていきます。
しかし、彼のショーとしての美しさは落ちていく一方でした。
だんだんと完璧なドレスを作れなくなっていき、デザインも段々と無駄な装飾が施され、彼のブランドは衰退し始めます。
その後も膨大な量のコラボレーションなどをしていくなどそしていき、ブランドの再興を試みましたが、ザックはこのことに対し自分を安売りしているなどと思い、姉や母と対立。
ザックは精神的にも衰えていき、不幸のどん底に落ちていきました。
しかし、新たな出資者と出会い、恋人も見つけ、ザックは次第に回復していきもう一度彼のブランドを再考しようします。
一流の仕立て屋などを用意しアトリエにこもり、試行錯誤を繰り返してニューヨーク ファッションウィークでの発表に間に合わせようと、ギリギリまで服を完璧に近付けるために製作していきます。
彼は果たして、栄光を取り戻せるのか。
といった作品です。
カール・ラガーフェルドなどのすでに大物のデザイナーは生まれる前から成功しているので、零落といったイメージは湧きにくいのですが。
今作は現代に生きる、これから偉大なデザイナーになっていくのか?という生の感覚でデザイナーを追い続けることができる作品でした。