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アメリカの医療業界の闇

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アメリカ医療業界の闇を描き出す」

あまりにひどい医療業界の暴走。

 

 

被害者達

本作では、医療技術が進化していくことによって生まれた落とし穴に焦点をあてています。

また本作では、二つの問題が医療業界の闇として紹介されています。

 

一つはイーシュアといわれる技術。

これは骨盤にメッシュを入れて固定する手術。

しかし、メッシュが組織と定着する時、周りの関係ない組織まで引っ張るため強い痛みが生じます。

痛みを除去するためには、このメッシュを取らなくてはいけません。

しかしメッシュは組織との定着性が高いため、メッシュだけとるのは不可能です。

こうして最終的には様々な合併症に苦しまされることになります。

そんな困難に長い間苦しまされている被害者達が数多く登場します。

 

もう一つは人工股間節。

人工股関節の中で重要なのは、接地面でどんな素材を使っているかです。

プラスチックのものもあれば、セラミック素材のものもあります。

今回問題になっているのはコバルト素材のもの。

被害にあった男性はコバルト素材の人口股関節に変えてから、正気を失うまでに苦しまされました。

原因を調べてみると体内から基準値の100倍のコバルトが。

この股関節を作った会社に連絡してもよくわからないの一点張り。

今でもこの股関節は使われているようです。

 

 

アメリカの医療の歴史

そもそもなぜアメリカでこういう問題が起きたのか。

その原因を探るためにまずはアメリカの医療業界の歴史を見ていきます。

 

本作によると20年代から40年代にかけてアメリカでは様々なインチキ医療器具が蔓延していました。

しかしそんな流れをなくすため1976年に医療器具の製品化するための規制が設けられます。

しかし、業界はこれに猛反発。

これにより1975年までに作られたものには規制を受けないものとなりました。

 

アメリカでは、FDAという機関が医療器具などの製品化に対しての検査を行なっています。

しかし、毎年大量の器具を検査をするにはそれなりの時間とコストがかかります。

そこで少しでも負担を減らそうと501Kという法律を作りました。

これは、前との方と同じ機能を持った器具であると認められれば、検査をしなくて良いという例外として設けられたものです。

しかし、これを抜け道として業界は利用し、これによって医療器具による被害が増大しているのです。

 

アメリカで医療に関する問題が起こるのは、このように業界の横暴が認められてしまうというところにあるのです。

業界の横暴を誰も止めることはできないし、彼らは利益を生み出すにはなんでもするためやり方も巧妙です。

 

我々は手術を受ける時、その医療器具は認可を受けたものだし安全だと思って手術を受けますが、そういう姿勢には危険が忍び込んでいるんだなと思わされました。

そうは思っても事故などはもみ消されてしまったりしているので、どう判断して行くのが正しいのでしょうか・・・

 

 

 

僕から以上!